English

歴代受賞団体 2011年

第2回 生物多様性日本アワード(2011年)

※第2回(2011年)は、グランプリとあわせ5組の優秀賞が選出されました。

グランプリ

湿地環境の指標種としてのガン類の保護およびその生息環境の保全・復元と人間との共生をめざす活動

ガン類の渡り経路を国際調査で解明、国内生息地での調査結果を「ガン類渡来地目録」等にまとめ、保全・啓発・提言活動を実施。近年はその生息地である水田に注目し、ガン類の生息地復元と生物多様性を活かし、農業との共生をめざす「ふゆみずたんぼ」の提唱・普及に取り組む。水田の湿地機能への関心を高める「蕪栗沼・周辺水田」のラムサール条約湿地登録、ラムサールCOP10およびCBD・COP10での「水田の生物多様性に関わる決議」実現に貢献した。

活動報告湿地環境の指標種としての雁の保護と人間との共生を目指して

優秀賞
  • 茅場の保全から茅葺屋根まで-ヨシ原と共に生きる-

  • 茅葺屋根工事の専門技術者集団。材料である茅は大きく湖茅(ウミガヤ)と呼ばれる湿地に生息するヨシと山茅(ヤマガヤ)と呼ばれるススキ等に分類される。同社のある石巻市北上町沿いにある北上川ではヨシが生息する。茅原は刈取り→火入れ→生育の人出の加わるサイクルで初めて維持される草原性の半自然植生であるが、現在はサイクルが崩壊し、草原性植物や、それに依存する動植物が生息・生育地を失う危機的状態に追い込まれている。同社は、茅場の保全をすると共に葺き技術者を育成し事業を展開することで、持続可能な人と自然の関わりを実現しようとしている。

  • クマ保護管理事業

  • 1998年より主に軽井沢にてツキノワグマの保護管理に取り組む。人の安全を守ると共に、貴重な野生生物であるクマを殺すことなく守るために、電波発信器を使った「個体管理」や日本初のベアドッグによる「追い払い」、荒らされない構造のゴミ箱の開発などを行っている。この結果、クマによる被害が大幅に減少した。その後、環境教育プログラムや全国各地のエコツーリズムをサポートしている。

  • 山梨県小菅村における多摩川源流大学を中心とした源流域の自然保全活動と教育活動

  • 山梨県小菅村において、東京農業大学・多摩川源流大学・NPO多摩川源流こすげの3者が源流域の自然の保護・保全及びそれに関する教育活動として、源流域の自然や文化・農作業などを含めた生活を体験し学べる活動を展開している。源流域の人々が守り受け継いできた知恵や技を村民に教わることで、地域の抱える課題や思いを実践的に学ぶことが出来る。

  • 野田自然共生ファーム

  • 平成18年に野田市が出資して設立した農業生産法人「野田自然共生ファーム」は、大規模な谷津空間を残す32haの土地を取得し、「農業と自然の共生地域づくり」をコンセプトに、「自然保護を優先した」農業経営を展開している。有機・減農薬の米作りを行い、「農業と自然の共生地域づくり」を行っている。また、平成21年度から開始した500区画の市民農園は、定員を超える人気がある。

English