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プロフィール

Gamez-Lobo, Rodrigo

Gamez-Lobo, Rodrigo (ロドリゴ・ガメス=ロボ、コスタリカ)

コスタリカ生物多様性研究所(インビオ) 代表
The MIDORI Prize for Biodiversity 2012 受賞

ロドリゴ・ガメス=ロボ博士(1936年生まれ)は、1966年、イリノイ大学で植物ウィルス学の博士号を取得。1958年から1990年までコスタリカ大学教授として、同大学の植物科学校所長、研究部門副学長、細胞分子生物学研究センター所長等を歴任した。中央アメリカにおける農作物のウィルス、虫による植物ウィルスの媒介、ウィルスの分子特性化などを専門分野としている。また、コスタリカ研究評議会、熱帯研究機関、アメリカ植物病理学会カリブ海部門など国内外で数多くの委員を務め、現在は、コスタリカ科学アカデミーの委員として国内の教育や、持続可能な開発に関わる業務に携わっている。

ガメス博士は、オスカー・アリアス大統領の生物多様性顧問(1986~1990年)として、コスタリカの自然資源省(現在の環境省)内に保護地域のための国家システムを設立し、政策の立案にも大きく寄与した。また、インビオを創設するとともに同研究所の所長に就任し(1989~2003年)、創設時から現在に至るまで同研究所委員会の代表を務めている。インビオは、生物多様性に関する情報の作成、管理、発信を行う主導的な機関として成長し、生物多様性に関する研究所の世界的なモデルとなった。コスタリカ環境省と緊密に連携・協力しながら、インビオはコスタリカの生物多様性インベントリー作成、情報整理・処理、国内外への情報の提供を行っている。その活動分野は、インベントリー作成・モニタリング、教育・バイオリテラシー、生物資源調査、政策・法規制、土地利用管理・技術支援、能力開発など多岐にわたり、数々の国内賞、国際賞を受賞するなど高く評価されている。

また、ガメス博士は、生物多様性の保全に関わる様々な国内・国際イニシアティブに携わり、世界資源研究所(WRI), 国際自然保護連合(IUCN), 国連環境計画(UNEP)により1992年に取りまとめられた「生物多様性戦略」の作成にも大きく寄与した。さらに、コスタリカ政府代表として、生物多様性条約の作成において主導的な役割を果たし、UNEPの生物多様性関連の顧問委員会委員として活動し、コスタリカ環境省生物多様性研究諮問委員会のコーディネーションにも携わっている(1994-1998年)。この諮問委員会は、コスタリカ生物多様性法の制定と生物多様性国家戦略の策定において、根幹となる役割を果たした。ガメス博士は、著作・講演活動を通じて、生物多様性の保全と持続可能な開発に関し、コスタリカがパイオニアとして多大な貢献をしてきたことを広く世界に発信した。

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