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2013/08/19
世界のプロジェクト紹介~1000 Days for the Planet 「地球のための1000日間」プロジェクト

地球上の生命がかつてこれほどまでに脅威にさらされたことはありません。必要不可欠な生息地の崩壊が加速化しており、地球の資源に加えられているプレッシャーは増大し続けています。世界において緊急に行動を起こす必要があるとの認識を高め、政府や市民に行動を呼びかけるため、2011年、国連は生物多様性の10年を開始しました。私たちは、これまで以上に、様々な生命を守っていかねばならない時機を迎えています。

 

★Sedna IV.jpg

海洋帆船セドナIV号による世界航海プロジェクト「1000 Days for the Planet(地球のための1000日間)」は、生物多様性条約事務局の協力のもと、ジャン・ルミール氏・セドナIV号チームの主導により、2012年4月18日にカナダのガスペ湾からスタートしました。ミッションの初年度、セドナIV号は世界の生物多様性の状況を記録するというミッションを果たすため、長い旅へと出帆しました。シロナガスクジラを探してアゾレス諸島へ、海に浮かぶプラスティックごみの調査のためバミューダ諸島へ、そしてブルーイグアナとミノカサゴのいるケイマン諸島、カエルのいるパナマを訪ね、コスタリカではサメとアメリカヒョウを観察しました。ミッション2年目を迎えた本年は、ガラパゴス諸島における気候変動調査を実施後、フランス領ポリネシアに向かいサンゴ礁の現況調査を行いました。現在は、ソロモン諸島およびインドネシアにおいて、地球の美しさと脆弱さを世界に示すことを目的に、旅を続けています。

 

世界中の研究者はこの脆弱な自然の中心で起きている偉大な自然現象の理解に努めています。この航海のアプローチは生命を賛美し、世界中の人々の感情や情熱に働きかけ、生態系の機能についての理解を深めることを期待するものです。この1000日間の冒険において、我々が直面している大きな課題について考えると同時に、生命はその輝きを放ち、美しさともろさの絶妙のコンビネーションが明らかになるでしょう。

結局、私たちは皆、心から愛するものを守りたいのではないでしょうか?

 

この1000日航海の中で、セドナIV号のスタッフは現況を評価し、証拠を集め、地球の状況について評価ができるよう記録をまとめていきます。これらは、以下の3つの映像作品(映画、テレビ用作品)として制作されます。

 

①   地球のための1000日間 (3×1時間/年間)

②   地球のための1000日間-ヒューマン・アドベンチャー・シリーズ (7×1時間/初年度、6×1時間/2年度、6×1時間/3年度)

③   レクイエム・イン・ブルー (1×90分 フィーチャー・フィルム)

 

 

セドナIV号について -マルチ・プラットフォーム・ネットワークー

海洋帆船セドナIV号は、撮影、編集、衛星コミュニケーションの最新機器を備えた航海するスタジオであり、地球上のどこからでもリアルタイムでコンテンツを放送することができます。ミッションのウェブサイト(http://sedna.radio-canada.ca/en/home)では、世界中の人々に現代の探検における日常生活をたどっていただけるよう、航海日誌、ケーススタディ(事例研究)、魅惑的な写真、ビデオが公開されています。

 

教育コンテンツの開発と「グリーン・ウェイブへの参加

このプロジェクトの一環として、セドナ号チームは、教育者を対象とした教育コンテンツを開発しました。また学校に対し、彼らが参加している世界的な生物多様性キャンペーン「グリーン・ウェイブ」への参加を促し、世界中のあらゆる場所において、生徒たちをクルーとのライブの衛星ワークショップに招待しています。

 

研究者との協力

ミッションに携わる研究者はセドナ号に搭載された科学機器を利用できます。「1000 Days for the Planet(地球のための1000日間)」プロジェクトは、国際的な科学コミュニティにおいて、生物多様性という目的に貢献する 既存のプログラムあるいは新たなイニシアティブを支援しています。

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