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2013/03/22
第3回 生物多様性 日本アワード 募集開始に寄せて ー赤池 学ー

公益財団法人イオン環境財団は、本年3月1日より第3回「生物多様性 日本アワード」の公募を開始いたしました。

 

本アワードは、生物多様性の保全と持続可能な利用に資する優れた取組を顕彰するもので、グランプリ受賞者(1件)には表彰状と副賞200万円が、優秀賞受賞者(4件)には表彰状と副賞100万円がそれぞれ贈呈されます。

対象となる取組は、生物多様性の保全、持続可能な利用、普及・啓発 に関する取組、および、それらに関する研究開発です。

 

生物多様性の保全と同様にその持続可能な利用もまた重要であることから、第3回より「対象となる取組」に、研究開発が新たに加えられました。

今日、生物多様性に関わる活動においては、生態系サービス* とどう関わっていくか、社会的なウェーブをどう作り出していくか、地域にどのように貢献していくかといった点がカギとなると言われています。本アワードにおいては、NPO・NGO、教育・研究機関、企業などによる取組みに加え、様々な協働(自治体との協働も含む)による取組みにも期待が寄せられています。

 

本アワードが第3回 を迎えるにあたり、本賞の実行委員であり審査委員の赤池 学氏(ユニバーサルデザイン総合研究所 所長)は、次のように述べられました。

赤池先生_0322.pngのサムネイル画像

 

「第3回の実施にあたっては、生物多様性に関連する研究開発や技術革新に関する取組も授賞の対象として光をあてるべきと考えています。私たちは、食糧や生物資材、景観など、生態系によって提供される様々なサービスを利用しています。しかし、生物多様性を持続可能なかたちで保全し利用していかなければ、生態系サービスから利益を得ることはできなくなります。したがって、生物多様性に関連する研究開発が必要不可欠であり、基礎研究を評価することもまた、大事なのです。こうした研究開発をエンカレッジする可能性が、生物多様性 日本アワードにあればと思います。」

 

 

 

*生態系サービス

人々が生態系から得ることのできる便益のことで、食料、水、木材、繊維、燃料などの「供給サービス」、気候の安定や水質の浄化などの「調整サービス」、レクリエーションや精神的な恩恵を与える「文化的サービス」、栄養塩の循環や土壌形成、光合成などの「基盤サービス」などがある。

参考: 環境省 平成22年度版 環境白書・循環型社会白書・生物多様性白書

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