みどり賞を受賞し、大変光栄に存じます。まだ夢のように感じますが、生物多様性保全における私の努力と私の地域活動が、世界的に認められ、大変嬉しく思います。
私は生物多様性への熱い思いを持って育ちました。大学では環境科学部に所属し、修士課程では環境再生を学びました。大学時代には「ザ・ポスト」という新聞で、環境に関するコラムを執筆していました。その後「カメルーン野生生物救済基金(Cameroon Wildlife Aid Fund)」のボランティアとして、霊長類の生息区域外での保全に従事し、更には「グローバル・ビレッジ・カメルーン」において生息区域内での保護活動にも関わりました。 デンデン森林のゴリラやチンパンジーを密猟から保護し、その生息地をロムパンガーダムの氾濫から保全する事業に携わりました。
2007年「カメルーン ジェンダー・環境ウォッチ(Cameroon Gender and Environment Watch)」を設立して、キルムイジム森林の生物多様性を破壊していた森林火災の撲滅に取り組み始め、養蜂という手段で、地域社会の保全への参画が可能になり、2012年は7回あった森林火災が、2019年には一度も起こらないまでに状況を改善することができました。同時に、地域社会には雇用と収入がもたらされました。 CAMGEW-蜂蜜ショップは、養蜂家の蜂蜜生産を、収入に繋げるものになり、その収入の一部は、地域社会を通じて、森林火災の防止費用になっています。また、キルムイジムの森林における12種類87,250株の在来種の植林を主導し、1200人以上の養蜂家を育てました。
みどり賞の受賞は、情熱、努力、献身は必ず実を結ぶということを示すことができたと考えています。先住民の知識を使って森林を保護するカメルーンの地域社会に、この賞を捧げます。