日中環境問題国際シンポジウム
(1993、1995、1997、2015年度)

「地球の未来を守るために」という原点から高度経済成長と環境保全の両立を目指す中国と日本との国際協力促進のために中国北京市において「日中環境問題国際シンポジウム」を共催。「万里の長城・森の再生プロジェクト」もこのシンポジウムから誕生。

第4回日中環境国際シンポジウム

開催日程 2015年9月8日(火)
場所 北京国際飯店 国際会議場3階 紫金大庁
テーマ 「国際社会における環境改善と社会の持続的発展」
共催 北京市環境保護局
後援 中国環境保護部・日本国環境省
協力 北京市人民政府
会議成果 「イオン北京環境提議」の発表

本シンポジウムでは、地球温暖化による環境への影響や経済発展に伴う都市部での公害など、世界が直面する環境問題の解決策を模索するとともに日中のさらなる国際協力を促進するため、「国際社会における環境改善と社会の持続的発展」をテーマに、グローバルに活躍する両国の専門家・有識者が一堂に会し、討議を行い、総括として、世界に向けて「イオン北京環境提議」を発表しました。

イオン北京環境提議

  •  新たな植樹活動の取組みを通じた日中ボランティアの交流

  •  日中青少年環境教育活動を協同で取組み環境保全に関する交流の促進

植樹活動はここから始まった

1992年第2回助成公募事業に、中国環境科学学会理事長 曲格平氏から応募があり、選考委員会及び理事会において、当財団の1993年度事業として支援することを決定しました。
地球環境保全は、時間(世代)と空間(国境)を越えた課題であると言われていますが、「地球の未来を守るために」という原点から、高度経済成長と環境保全の両立を目指す中国と日本との国際協力促進のために「日中環境問題国際シンポジウム」を開催しました。
第2回シンポジウム懇談会の席上で理事長の岡田より、環境保全の必要性と重要性を世界に向けて発信するために、「北京・万里の長城」に植樹することが提案されました。
それを受けて、1996年8月に国際生態学会会長 宮脇昭氏を調査団の団長とし、北京人民政府と共同で、樹種の選定・採種・育苗等について実施調査と討議を実施し、調査の結果「その土地本来の樹種」が「モコウナラ(学名Quercus Mongolica)であると判明しました。
1996年9月から地元のこどもたちの手で採取されたモコウナラは、北京市延慶県緑化委員会がポッドで育苗しました。1997年11月には、理事長の岡田が育苗場を視察し、順調に生育していることを確認しました。そのポット苗を使って、1998年より「第1期 万里の長城森の再生プロジェクト」の植樹が、日中両国の市民ボランティアによって開始されました。

第3回日中環境国際シンポジウム

開催日程 1997年11月24日(月)~26日(水)
場所 北京飯店 国際会議場
テーマ 「環境問題と人間社会」

海部俊樹元首相が出席され、経済社会の持続的発展に向けて、エネルギー対策と環境保全、水資源及び水環境の確保、経済、社会及び環境が調和する発展戦略について議論されました。
また、本シンポジウムを契機に「万里の長城・森の再生プロジェクト」の準備が始まりました。

万里の長城・森の再生プロジェクト

日中環境国際シンポジウムの開催を経て、1998年からは「万里の長城・森の再生プロジェクト」を開始し、12年後の2010年には植樹本数が100万本となりました。2013年には植樹した木々の育樹活動も行っています。
詳しい活動の内容は下記よりご覧ください。

中国 北京万里の長城植樹(1998年〜2010年)

第2回日中環境国際シンポジウム

開催日程 1995年11月23日(木)~25日(土)
場所 開会式 人民大会堂
会議 北京飯店
テーマ 「環境問題と人間社会」

撫順市での事前実地調査を討論資料とし、特に大気汚染対策に絞って両国の環境協力推進を合意しました。
また、廣中和歌子元環境庁長官が出席され、都市の経済発展に伴う環境問題や環境保全の技術、環境法などについて討議が交わされました。本シンポジウム内で、環境保全の必要性と重要性を世界に向けて発信するため、「万里の長城・森の再生プロジェクト」が提案されました。

第1回日中環境国際シンポジウム

開催日程 1993年10月28日(木)~30日(土)
場所 開会式 人民大会堂
会議 中国大飯店 国際会議場
テーマ 「環境問題と人間社会」

「地球の未来を守るために」という共通視点のもと国際協力を促進するため、全体会議および分科会において活発な討論が行われました。
海部俊樹元首相が出席されたこの回では、民間レベルにおける環境協力についての大枠指針がまとめられるとともに、シンポジウムの継続的な開催が合意されました。