環境・社会貢献活動

フェアトレード

コーヒー豆の生産者

 

フェアトレードのコーヒー豆生産者を訪ねて

 

 
トップバリュのフェアトレード製品はFLO(Fairtrade Labelling Organizations International)により認証を受け、同様にFLO認証を受けた生産者組織の原料を使用しています。
FLOの認証を受けた生産者組織は、公正な価格で取引された収益と、地域コミュニティの生活改善に使用できるプレミアムを受け取っています。

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イオンはトップバリュ製品に対して、品質だけでなく従業員の人権、労働安全や環境等に関するコンプライアンス全般の基準(イオンサプライヤーCoC)を策定し、国内外の製品委託先さますべてに遵守を依頼し、その状況を確認しています。※
そのため、原料生産者支援が目的のフェアトレードにおいて、原料生産者組織にも同様の視点で、従業員の権利や安全が守られているか確認する必要があるのではと考えました。
今回の生産者訪問の際、作成したチェックリストに基づいて、イオンサプライヤーCoC要求事項とともに、FLO認証が継続されているか、プレミアムが有効に使用されているかなどを確認してきました。


※ イオンサプライヤーCoC : 取り組み詳細は

□  /environment/social/coc.html

 

 

グアテマラ共和国 フェデコカグア


中南米、メキシコの東にあるグアテマラ共和国は、北海道と四国を合わせた広さよりやや大きい国。コーヒーやバナナ、砂糖などの農業と繊維関係が主要な産業です。
1969年に設立されたFEDECOCAGUA(フェデコカグア Federation of Agricultural Cooperative of Coffee Producers of Guatemala Ltd)は、約150のグアテマラの小規模コーヒー豆生産者組合が所属している連合体。
食品でFLOの認証を取っている生産者(組織)は、単一作物を大量に栽培する農園スタイル(プランテーション)か、小規模農家が集まり組織を作る農業協同組合スタイルであることが多く、フェデコカグアは後者にあたります。
本部はグアテマラシティーにありますが、グアテマラ各地の小規模農家が集まり支部(メンバー組合)を作り、55の支部が連合して作られている組織なのです。

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2012年5月、アメリカのヒューストン経由でグアテマラに入り、この55支部代表の110名が参加した総会に参加しました。総会では、収支報告や予算承認などの他、児童労働に関する取り決めや強制労働の撤廃、雇用契約書の文書化など規約の徹底と、農薬の取り扱いについての説明など多岐にわたりました。
ほとんどの報告や提案が挙手による多数決で可決された後、最後に役員と代表理事がこれらの遵守を宣誓し終了しました。

総会のなかで、トップバリュの製品紹介を行っていただきました。なかでもドリップコーヒーに興味が集中。ドリップタイプは、実はあまり海外ではみられません。
日本ならではのスタイルなのでしょうか…

 

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グアテマラ全土の生産者
代表110名が集結
  課題ごとに質疑応答   課題ごとに多数決。 賛成は挙手で
         
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可決された課題を守ることを誓うフェデコカグア役員と 生産者代表理事   トップバリュ製品の紹介    

 

メンバー生産者組合 コデパ訪問

続いてグアテマラシティーを車で1時間ほどのところにあるPalinという町に移動。ここではフェデコカグアのメンバー組合CODEPA(コデパ)を訪問しました。
コデパは3,150人の組合員のうちPoqoman(ポコマン)族が90%を占め、65%の人々がスペイン語に加えポコマン語を話します。
ここで8名の生産者に集まっていただき、農場運営の状況を以下の10項目について、インタビューと書類などの記録で確認を行いました。
(1)児童労働 (2)強制労働 (3)安全衛生及び健康 (4)結社の自由と団体交渉の権利(組織の民主的運営) (5)懲罰 (6)労働時間 (7)賃金及び福利厚生 (8)環境 (9)認証・監査・管理・更新(フェアトレード認証の更新)(10)フェアトレード奨励金(フェアトレード・プレミアムの使途)
多くの項目については、コデバで規定を策定しており、規定に則り管理が行われていますが、全てにおいて記録が残っているわけではないところが、今後の課題です。
安全衛生に関しては、安全講習を修了した人が指導者となり、各生産者の指導にあたっているとのこと。

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フェアトレード・プレミアムは、無料で診察を行う独自診療所や格安で薬品を販売できる薬局、組合員のための銀行運営に使用されています。
一方で、グアテマラのコーヒー農園では、全国的に学業のない時間に児童が両親を手伝うことが珍しくないため、児童労働の懸念もぬぐえません。
今回は、やや都市部の生産者2か所のみの視察・インタビューだったため、山岳部までは足を運べていません。
そのため、コデパの総会でも、日本の消費者が児童労働に憂慮している旨と、雇用する際は最低雇用年齢を遵守するよう改めて説明をしていただきました。

生産者はこんな人

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インタビューは7名に実施。
そのうちの一人、Manuel Garcia さん
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女性3名のうちの一人、Maria Deifina Mita さん

 

 

コロンビア共和国 アンティオキア生産者協同組合

グアテマラからパナマ経由でコロンビアに到着。Cooperativa de Caficultores del Occidente de Antioquia(アンティアオキア生産者協同組合)は、1986年創業、アンティオキア県西部に広がる14の居住区から構成された組合です。各居住区にはコーヒーの買取所を置き、組合員に対し適正な価格を提示するとともに、肥料の提供や農薬散布指導、コーヒー栽培技術指導も行っています。
ここでもグアテマラ コデパ同様の確認を行いました。
まず、アンティオキアの組織理事会運営としてCEO、ゼネラルマネジャー他6名にインタビューと書類などの記録を確認しました。

 

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運営はコロンビアの法令に基づいていることを説明いただきましたが、記録や文書化が十分とはいえませんでした。
農薬に関しては、共同の薬品庫があり、農薬指導員が巡回して使い方や危険性の説明を行っています。
排水は定期的に水質検査を実施するなど、環境への負荷についても配慮している様子がうかがえます。
フェアトレード・プレミアムは、設備や機材の整備や苗木の育成、環境対策や認証に係るコストにも使用しています。
これらは、地域指導者からの投票により選ばれた代表者からなる農協の生産者会議で決定されています。

 

メンバー生産者組合 エビヒコ訪問


アンティオキア本部から車で約1時間、標高1,300mの生産者組合エビヒコに属する農園LA GRANJA(ラ・グランハ)を訪問。
年間の平均気温が30度のこの地では、バナナの葉などでできる日陰を利用して栽培しています。

ここには、アンティオキアから指導者が来て、農薬使用の際の防護用具着用、散布の方法などについて説明があります。
環境に負荷を与えていないか、水質もアンティオキアにて定期的に検査されています。
果肉除去や天日干し設備の修理も組合で行っており、皆で協力して生産力向上に取り組んでいる様子がうかがえます。

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コーヒー豆の果肉を除去する機械を一斉に修理

 

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アンティオキアが派遣したスタッフによる農薬研修

生産者はこんな人

□    話を聞いた
ホワンカミロ ベトオジャさん
  □   ホルム ロドリゲスさん

 

 

タンザニア共和国 カゲラ生産者協同組合


アフリカ大陸の東海岸にあるタンザニア。 1961年の独立以降、ルワンダとの戦争や干ばつの影響で経済悪化し、貧困率は30%を上回る世界最貧国の一つ。
タンザニアには、日本からドバイ経由やドーハ経由の便もありますが、今回はアブダビとナイロビを経由して渡りました。ルワンダとの国境の近く、カゲラ州ビクトリア湖西岸にあるKagera Co-Operative Union(カゲラ生産者協同組合KCU) は、125の組合で構成され、集結している生産者の数は60,000にも及ぶ組合連合です。組合の主な取り組みが有機栽培の支援です。実はKCUはタンザニアで初めてのオーガニックコーヒーを輸出した組織なのです。高品質なコーヒーの生産や生産者の生活を支援してゆくことで、お客さまの満足を生み、さらなる収入向上につながることを目指しているのです。
インタビューはKCU運営に携わる4名にヒアリングと書類の確認を行いました。
カゲラ生産者協同組合では、スタッフ規則が策定されており、採用年齢も規定に基づき正規雇用は18才以上、臨時でも法令の15歳以上を守っています。
タンザニアは女性の地位が低いので、女性リーダーの育成に努めています。125組合のうち15%が女性リーダーで、理事7名の中にも女性が1名入っています。
環境に関しても、独自のマネジメントポリシーを策定し、農薬使用量を減らし、有機農法を目指しています。農薬については、KCUの農業指導者が使用農薬や散布方法を指定し指導していますが、現状はほとんど農薬を使用しておらず、有機栽培に近いとのこと。

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フェアトレード・プレミアムは、各組合3名が参加する(総勢375名)総会で多数決にて決められます。毎年、出荷数量か組合数で按分かも採決で決めています。今年は組合数で按分となったそうです。フェアトレードの研修や研修所の修繕を差し引いた額が各組合で按分され、各組合でコミュニティに還元されます。
 
 ジョン カンジャガレイ輸出部長はじめ、4名の生産者にインタビュー   ジョン カンジャガレイ輸出部長をはじめ、4名がインタビューューに答えてくれた   カゲラ近くの生産者   カゲラ近くの生産者に
話を聞く

メンバー生産者組合 カゲゲ訪問


カゲラのスタッフとともに125ある組合の一つカゲゲを訪問。カゲゲは250名の組合員からなり、運営はカゲラ規定に準じています。傷病に関しては社会保障基金に、組合と個人で分担して加盟金を支払っています。
私たちの訪問に合わせ、多数の生産者を集めてくれていました。
環境マネジメントポリシーを策定中で、カゲラと同様、農薬使用量を減らし、有機農法を目指しています。
フェアトレードについては、みなが理解していて、2012年にも監査を受けていることも知っていました。
今年のフェアトレード・プレミアムの使い道としては、学校の避雷針設置やヘルスセンターの運営や研修費に充てる予定とのことでした。
これまでもヘルスセンターの無料診察、カトマセカンドスクールの修繕など、地域の人たちに利益を還元しています。
 

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生産者に講義するカゲラスタッフ


十分にインフラが整備されていない地域や不安定な政治、治安の悪さなどに加え、世界の取引相場に翻弄されるコーヒー豆の生産者。今回訪問した3つの組織は、生産者が集まり小規模な組合を作り、その組合がいくつも集まり大きな生産者組合を形成しています。
大きな組織にすることで、対外的な競争力が増し、相互扶助の仕組みが確立されていました。
 

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プレミアムによりサポートされたヘルスセンターと校舎の修理が行われたカトマセカンドスクール


トップバリュのフェアトレード・コーヒーをお客さまにご購入いただくことで、フェアトレードのプレミアムが、彼らのこのような活動の一助になっていることを、今回の視察で確認しました。
これからもトップバリュのフェアトレードへのご支援、よろしくお願いします。