第100期定時株主総会
株主さまからいただいた主なご質問・ご意見への回答
※株主の皆さまから事前にいただいたご質問・ご意見と株主総会開催中に本会場及びインターネットでお寄せいただいたご質問・ご意見の中から、多くの株主さまにとってご関心が高いと思われるものを中心に回答をさせていただきます。
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Q1.ラウンジの利用人数の制限を以前の様に戻すことや、飲み物以外のサービスはないのか。
- 現在はドリンクサービスのみのご提供となっておりますが、今後はトップバリュのご試食やご試飲のサービスを開始し、ラウンジにてお楽しみいただける飲食物の種類を拡大したいと考えております。サービスの開始時には、改めてご案内いたします。
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Q2.株主優待 イオンシネマのポップコーン・ドリンク券を復活させてほしい。
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シネマ業界におきましては、昨今のインフレによる原材料や人件費の高騰の影響を受けており、映画鑑賞料金の値上げが行われております。イオンシネマにおきましては、多くの方に少しでも気軽に映画をお楽しみいただけるよう、映画鑑賞料金の値上げは現在のところ、行っておりません。
株主さま向けの鑑賞料金の割引サービスにつきましても維持させていただいております。中止させていただいている無料引換券の進呈については、現在サービス内容の検討を行っておりますので、決定次第、お知らせさせていただきます。 -
Q3.お買い物の際にアプリでクーポンを使用する場合、お買い物アプリとiAEONの2つを立ち上げる必要があることや、iAEONでAEONPay決済時に別の広告が表示され、使い勝手が悪いと感じる。
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昨年の株主総会でいただいたご意見を受け、iAEONご利用時やお買い物アプリでクーポンご利用時に、1回のタップで切り替えられるよう、機能改善を実施いたしました。
また、利便性向上を目的として、クーポンと決済の機能を単一アプリ内で完結させ、お買い物に便利にお使いいただけるよう、準備を進めております。
さらに、もう1つのご指摘である「AEONPay決済時に広告が表示される件」につきましては、システムの改修を行い、今年度中に解消を図ってまいります。 -
Q4.業界特性はあるが、他社にくらべ配当が低い、どの様に考えているのか。
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配当金については、増配を求めるご意見がある一方で、配当性向の高さを懸念する声も寄せられております。昨年、上場50周年の記念配当4円を加え、1株あたり40円を配当とさせていただきました。
2024年度は減益決算となりましたが、資本政策やM&Aを通じてさらなる成長を目指し、株主の皆さまの期待にお応えするため、記念配を加えた昨年と同額の1株あたり40円を今期の配当金といたします。
今後も利益水準の向上と安定的な株主還元を図るとともに、中長期的な企業価値・株式価値の向上に努めてまいります。 -
Q5.米不足に対する企業としての施策を教えてください。
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お客さまからの「安心してお米を購入したい」という切実なお声にお応えすべく、私たちは本年4月にアメリカ産と国産をブレンドした「二穂(にすい)の匠」を発売いたしました。この商品は、その価格と美味しさが評価され、多くのお客さまからご支持をいただいております。
さらに、アメリカ産の「カルローズ米」を1万4千トン輸入し、6月より4㎏2,680円で販売を開始いたします。また、備蓄米に関しても現在対応を進めており、多様な選択肢を提供することで、お客さまがご自分に合ったお米を選べる環境を整えてまいります。 -
Q6.オールインワンのアプリになる予定はありますか。iAEONアプリにてお買い物アプリ等も統合される事を希望しております。
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昨年の株主総会でいただいたご意見を受けて、iAEONご利用時、あるいはお買い物アプリでクーポンご利用時に、1回のタップでもう一方のアプリに切り替えることができるよう、機能改善を実施いたしました。
さらなる利便性向上にむけて、クーポンと決済の機能を単一アプリ内で完結させ、お買い物をストレスフリーに楽しんでいただけるよう、準備を進めております。システム改修に少し時間を要する見込みですが、できる限り早急に実現したいと考えております。 -
Q7.店舗や物流の人手不足への対策として、どのような取り組みを進めていますか?
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人手不足については、イオングループ全体においても大きな課題であると認識しています。そのため、店舗・物流など業務プロセスの各段階で、DX(デジタルトランスフォーメーション)を活用した生産性向上に積極的に取り組んでいます。
イオンリテールの店舗においては、レジのセルフ化や「レジゴー」の導入、AIオーダー(需要予測による発注支援)やAIカカク(値引き指示)など、DX機器を活用した作業時間の削減と生産性の向上。これらの取り組みは効果検証を行った後、GMS各社にも順次展開。
物流面では、2024年問題への対応を含め、AIを活用した配送の最適化や納品体系・頻度の見直し。これにより、トラック1台あたりの積載率と車両回転率の向上を目指しています。また、各エリアにおいては他社と連携した共同配送の取り組みにも着手しています。 -
Q8.イオン生活圏構想に関するご質問です。地域それぞれに根ざした取り組みを推進していくために、地域の地場企業・他大手企業さまとの連携など現在の取り組み状況について伺いたい。
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イオンの生活圏は、ポイント経済圏などとは異なり、地域ごとのニーズに対応することを目的し、私どもの基本理念である「地域産業としての小売業」の考え方に基づき、産学官と連携しながら地域社会に貢献する取り組みを進めております。
例えば、包括連携協定を現在約160の地域行政と結び、その地域ごとの課題や社会インフラの不備に対して、イオングループとして協力可能な点を模索し、一緒に活動を行っています。また、地域の企業や産業の方々にも積極的に参画いただき、共に取り組みを進めています。現在、ショッピングセンターやGMSが出店している全国440地域すべてで包括連携協定を結ぶことを目指し、活動を推進中です。 -
Q9.戦略型小型店事業のまいばすけっと含め、ミニストップの今後の方向性についてお伺いしたい。
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まいばすけっとも、コンビニエンスストアと競合する業態として位置づけられています。また、ディスカウント系業態も将来的にコンビニエンスストアと競争を繰り広げる可能性があると考えています。
こうした状況を踏まえ、現時点でのミニストップの規模は他の3社と比較すると非常に小さいものの、グループ内でどのようなシナジーを追求するべきかを検討し、再建を目指していきたいと考えています。 -
Q10.子会社の株式優待のを保有しておりますが株主割引券が一部店舗で利用できないため、店舗ブランド表示を明確にしてほしい。
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ご利用出来る店舗について分かりづらいとご指摘頂いておりますので、わかりやすい表現に努めてまいります。
また、2024年10月1日からはビッグ・エーでもオーナーズカードの特典をご利用いただけます。都内在住の方にはネット専用スーパー、例えばグリーンビーンズもご利用いただけます。
解りにくい点があることを認識し、株主優待の相互利用をさらに推進するための努力を重ねてまいります。 -
Q11.イオンカードの約99億円の損失について、なぜID決済でイオンカードだけが狙われたのか疑問がある。脆弱性があるのか、改善策はあるのか教えて欲しい。
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この度はイオンカードにおける不正対応が遅れたことにつきまして、深くお詫び申し上げます。
ID決済による取引の中でオフライン取引が存在し、その閾値が1万円に設定されていたことが、今回のフィッシング詐欺の拡大を招いた原因の一つでございます。
他社でもID決済が利用されておりますが、今回の問題点はマネジメント体制に起因しており、その対応がイオンフィナンシャルサービスにおいては対応が遅れたことが原因でございます。
現在、この閾値は1円に引き下げられており、不正を防止する仕組みが整っております。
このため、経営体制を刷新するとともに、サービスにおいても閾値の変更を適切に実施し、対応を進めております。
一部報道ではシステム上の不具合が原因ではないかと指摘されておりましたが、外部機関を交えた調査の結果、原因は先述の内容であると確認されております。
現在、このような手段を用いた不正は防止されております。しかし、フィッシング詐欺には様々な手口が存在するため、いち早く発見し、適切な対応策を講じる体制をさらに強化してまいります。
今後も十分な管理を徹底し、引き続き安心してご利用いただけるよう努めてまいります。 -
Q12.アクティビストの騒動が株価や顧客に影響を与える可能性があるが、取締役の対応や既存株主への配慮が重要だがどの様に考えているのか。
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弊社は96万6000人以上の株主に支えられ、一般株主と物言う株主の利害調整を重要課題と認識しています。
両者は企業価値向上を目指す点で共通していますが、手法や投資スタンスが異なるため調整が必要で、最も重要なのは「対話」であり、株主の皆様と直接意見を交わすことに注力しています。
特に物言う株主からの意見には徹底的に対話を行い、双方の考えを共有しながら最善の方針を追求します。また、取締役会ではこれらの意見を迅速に共有し、社外取締役の助言を得ています。
今後も株主の意見を反映しつつ、企業価値のさらなる向上に努めてまいります。 -
Q13.CoC(行動規範)の実施において調査や是正措置が形骸化するリスクがあるが、イオンは独自の調査を実施し、迅速かつ適切に社会的責任を果たす取り組みをどの様に行っているのか。
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イオンは2003年より取引先に対し、法令遵守や児童労働、強制労働、人権問題、動物虐待など幅広い社会問題への対応を含む独自の取引行動規範を求めています。
この規範は社会の変化に合わせて随時改定されており、説明会への参加、契約書の締結、遵守宣言書の提出を取引先に要請しています。また、外部専門機関による監査や改善確認の監査を通じて実効性を高めています。さらに、取引先からの内部告発に対応するためのホットラインも設置されています。
イオンはこうした取り組みにより、社会の期待に応えながら安全で安心な商品提供を目指しています。 -
Q14.事業別の営業利益を見ると、SM事業やヘルス&ウエルネス事業に比べてGMS事業の利益額が低くなっているが、GMS事業の収益性向上に向けての取り組み、取り組みによる将来目標を教えてほしい。
- イオンリテール㈱は、食品・H&BC分野の強化やコスト改革により黒字化を達成いたしました。25年度は専門店モデル拡大やSPAの活用、SC環境刷新を通じて収益改善を図り、リテールメディア強化で新規顧客を獲得し、安定収益基盤の構築を目指す。これをGMS全体に広げ、事業全体の成長を推進する計画です。
以上