マテリアリティ

イオンは、事業を取り巻く社会・環境の変化を踏まえ、持続的な成長と社会価値の創出を両立するために、6つの重点課題(マテリアリティ)を定めています。これらは、事業活動と社会課題との関係性を整理し、経営として優先的に取り組むテーマを明確にしたものです。各マテリアリティについては、課題認識に加え、方針や体制、進め方といったアプローチを整理し、成果はデータとして開示することで、実効性と透明性の高い取り組みを推進しています。

生物多様性の回復と再生

イオンの事業は、農林水産物をはじめとする自然資本に支えられており、生物多様性の損失は事業基盤に直結する課題です。このため、生物多様性を重要な経営課題と位置づけ、調達から店舗開発まで事業全体で自然への依存と影響を捉えた取り組みを進めています。「イオンの森づくり」を中核に、持続可能な調達や地域との協働を通じて、生態系の保全と再生に向けた仕組みづくりを行っています。

脱炭素社会の実現

気候変動は、小売業の店舗運営や物流、商品供給に広く影響を及ぼす経営課題です。イオンは、温室効果ガス排出削減を事業継続と成長の前提条件と捉え、脱炭素を経営の重要テーマとして位置づけています。TCFDの考え方を踏まえ、リスクと機会を整理したうえで、店舗・物流・サプライチェーンを含む事業全体を対象に、エネルギー利用の見直しや再生可能エネルギー活用などを組み合わせた取り組みを体系的に推進しています。

循環社会の実現

資源制約や廃棄物問題が深刻化する中、商品を扱う小売業には、資源を循環させる役割が求められています。イオンは、プラスチックや食品廃棄物を重点課題と捉え、商品設計、販売、回収までの各段階を通じた資源循環の仕組みを構築しています。店頭回収やリサイクルの推進に加え、お客さまとともに循環型の消費行動を広げることを目指し、事業全体での取り組みを進めています。

コミュニティとの協働

地域社会を取り巻く課題が多様化する中、イオンは地域に根ざした事業展開を強みとして、コミュニティとの協業を重要な経営テーマとしています。自治体や地域団体との包括連携協定を通じ、平時の地域課題解決から災害時の支援まで、継続的な協働体制を構築しています。地域との信頼関係を基盤に、事業と社会貢献を一体で進める取り組みを推進しています。

人権を尊重した公正な事業活動の実践

グローバルな事業展開とサプライチェーンの広がりにより、企業活動に伴う人権リスクへの対応が求められています。イオンは、人権尊重を経営の基盤と位置づけ、国際基準に基づく方針のもと、人権デュー・ディリジェンスの体制やプロセスを整備しています。取引先や従業員を含むバリューチェーン全体を対象に、予防と是正の仕組みを通じた公正な事業活動を進めています。

従業員の幸せの実現

持続的な成長には、多様な人材が安心して働き、能力を発揮できる環境づくりが不可欠です。イオンは、人的資本を価値創造の基盤と捉え、人材育成、健康経営、多様性推進を柱とした制度や仕組みを整備しています。従業員の声を活かしながら、働きがいと働きやすさの両立を図る取り組みを、経営として継続的に進めています。