環境担当からのメッセージ

環境がイオンのサステナビリティの原動力に
~ 地域とともに、人とともに、イオンが育む持続可能な未来 ~

イオン株式会社 責任者 GX担当
渡邉 祐子

暮らしから未来へつながる行動へ

 イオンは、サステナビリティという言葉が一般化する以前から、植樹活動や買物袋持参運動、店頭資源回収などに、お客さまとともに取り組んできました。私の役割は、こうした活動をさらに広げ、地域社会と共生しながら持続可能な未来を創造することです。
 イオンは、日々の暮らしを通じて環境負荷を減らし、サステナブルな社会を形にすることを目指しています。毎日使うもの、手に取るもの、選ぶもの──その一つひとつが未来とつながっています。今日の暮らしに優しさや気づきという小さな“種”をまき、未来をつくる第一歩にしていきたいと考えています。まずマイナスをゼロに。ゼロをプラスに。そして、プラスを大きな広がりへと変えていけるよう、中期経営計画においても「グリーン戦略の推進」を最重要テーマに掲げ、「脱炭素社会の実現」「生物多様性の保全」「資源循環の促進」「コミュニティとの協働」の4軸で取り組みを進めています。

毎日の選択が未来をつくる

 店舗での再生可能エネルギーの導入は2023年度に50%を突破し、2040年の温室効果ガス排出実質ゼロに向け、省エネや創エネ、冷凍・冷蔵機器の自然冷媒転換を加速しています。一方で、地域と連携した生物多様性の保全や資源循環の取り組みも進めています。植樹やオーガニック商品の拡充しているほか、環境配慮商品をわかりやすく紹介する「えらぼうフェア」や、ペットボトルを再びボトルに戻す「ボトルtoボトル」、地域で回収した資源をその地域で商品化する新たな循環モデルなど、暮らし直結した仕組みづくりに挑戦しています。また、「イオン 幸せの黄色いレシートキャンペーン」や「イオン こども食堂応援団」などの取り組みを通じて、お客さまとともに地域を支える活動も継続・強化しています。平時のみならず、有事の際には、店舗を拠点とした支援をいち早く展開し、地域インフラとしての責務を果たしています。

『ふるさとの森』から始まる物語

 こうした数多くの活動の原点ともいえるのが「イオン ふるさとの森づくり」です。新しいお店が開店する前に、地域の方々と苗木を植え、長い年月をかけて森を育てる経験は、イオンの従業員にとって環境課題を“自分ごと”として捉える大切なきっかけとなっています。その「イオン ふるさとの森づくり」が、2026年に35周年を迎えます。これまでの「植える」「育てる」から「活かす」へと進化させ、防災や学び、生物多様性の拠点として再構築していきたいと考えています。イオンの森づくりは単なる緑化活動ではありません。「平和」「人間」「地域社会」というイオンの理念を具現化する原点であり、サステナビリティ経営の本質を示すものです。

お客さまとともに描くサステナブルな未来

 これまでイオンが取り組んできた環境・社会活動の成果は、すべてお客さまの共感と参加があってこそ実現できたことです。イオンは「平和を追求する企業集団」として、環境・社会活動を通じて、理念を形にしています。今後は、次の100年に向け、より多くの方々が参加できる体験の機会を増やしていきます。そして、豊かな森が憩いの場となり生物多様性を守るように、イオンはお客さまとともに持続可能で心の安寧を保証する社会を築いていきます。