放射能・放射性物質に関するQ&A

放射能・放射性物質に関連して、お問い合わせの多いご質問を紹介いたします。

基礎用語・基礎知識

放射線
物質を透過する力を持った光線に似たもので、アルファ(α)線、ベータ(β)線、ガンマ(γ)線、エックス(X)線、中性子線などがあります。
放射能・放射性物質
放射線を出す能力のことで、その能力を持つ物質を放射性物質といいます。
  • 懐中電灯に例えると、光が放射線、懐中電灯が放射性物質、光を出す働き(能力)が放射能にあたります。
放射線の単位
Bq(ベクレル):放射能(放射線を出す能力)の強さを表す単位。放射性物質から1秒間に出る放射線の数を表す。土壌や食品の検査データでよく使われます。
Sⅴ(シーベルト):線量、放射線による人体への影響を表す単位。
mSv(ミリシーベルト):Sv(シーベルト)の1000分の1
  • Bq(ベクレル)とSv(シーベルト)は以下のように換算できます。
    【例1】500Bq /㎏の放射性セシウム137が検出された飲食物を1kg食べた場合の人体への影響の大きさは、500×1.3×10-5=0.0065mSv(ミリシーベルト)となります。
    【例2】300Bq /㎏の放射性ヨウ素131が検出された飲食物を1kg食べた場合の人体への影響の大きさは、300×1.6×10-5=0.0048mSvとなります。
暫定規制値
現在の食品暫定規制値は、3月17日に厚生労働省が決定した食品に含まれる放射性物質の上限値で、内閣府食品安全委員会においても緊急時の対応として、安全性を見込んだものと判断しています。
この暫定規制値を上回る食品は出回らないように出荷制限、出荷自粛されています。
尚、10月27日上記食品安全委員会は、食品中に含まれる放射性物質の食品健康影響評価価として、生涯の累積線量おおよそ100ミリシーベルト以上が健康に影響の可能性がある、との結果をまとめています。この結果を受けて、厚生労働省では、改めて暫定規制値について検討する予定とのことです。
日常生活における放射線量
私たちは、普段の日常生活でも、ごく少量の放射線を浴びています。これは「自然放射線」と呼ばれるもので、その線量は地域により異なりますが、宇宙線や大地などの自然界から被ばくしている線量は、世界平均で、1年間で2.4ミリシーベルト(日本平均では1.5ミリシーベルト/年)です。医療レベルでは、胃のX線検診1回で 0.6ミリシーベルト、CTスキャン1回で6.9ミリシーベルト。東京~ニューヨークを航空機で旅行(片道)したときの自然放射線の量が0.1ミリシーベルトです。
(文部科学省「日常生活と放射線」、放射線医学総合研究所HPより)