活動レポート(近畿)
日本全国で約450のチアーズクラブが活動しています。
奈良イオンチアーズクラブ
オオムラサキの放蝶
2016年6月、今年度のイオン奈良チアーズクラブの第3回の活動として「オオムラサキの放蝶」と「昆虫館の見学」というプログラムを実施しました。日本の国蝶であるオオムラサキのことを知ることで、日本の自然の問題を考え、自然に親しむことが目標です。
バスでの移動中、メンバーはオオムラサキの生態に関する授業を受けて目的地である、国営飛鳥歴史公園に向かいました。 公園に着いてからはボランティアの方からの説明をうかがい、本物のオオムラサキの卵、幼虫、さなぎ、成虫を見せていただきました。メンバーは興味深そうに覗き込み、ボランティアの方にたくさんの質問をしていました。
オオムラサキは、卵から成虫になるまで1年もかかるため、ふ化がとても難しく、日本で初めて、ここ奈良の飛鳥で成功したそうです。 また、九州などの暖かいところに住んでいたナガサキアゲハなどの蝶が、温暖化の影響等で最近は奈良にも住むようになったという問題についても説明を受け、メンバーも心配をしていました。
そしていよいよ放蝶です。一人一人にオオムラサキを渡してもらい、一斉に飛ばしました。オオムラサキはびっくりするくらい羽の力が強く、メンバーも大慌て。飛び立ったオオムラサキはとても鮮やかで美しく、森の宝石のようでした。 最後にチアーズクラブのメンバーは雨の日も風の日もオオムラサキをここまでお世話してくださっている方々へ感謝とお礼の気持ちを述べて活動を終えました。

【小学2年】男子
【小学5年】女子
【中学1年】女子
コーディネーターよりひとこと
雨が降ったりやんだりの天候で、外での活動が出来るのか心配でしたが、メンバーは雨など気にもとめず、朝から元気いっぱい。そして、「オオムラサキ」もメンバーに負けず、大きな羽を広げメンバーの手から元気に飛び立っていきました。
準絶滅危惧種の「オオムラサキ」は国蝶に指定されており、各地で増やそうと、保護や羽化の研究がされていますが、羽化に1年もかかる為とても難しく、ここ奈良の飛鳥で初めて成功したそうです。研究された方々のすごい努力と苦労のおかげです。
人間が自然を壊したり、地球温暖化を進めたりして、自然の生き物が住みにくくなり、絶滅してしまう種類もあります。でも、人間の力で自然を守り、動物たちといつまでも一緒に暮らせることも知りました。
メンバーも自分たちの指で感じ目で見た「力強く、大きく、美しいオオムラサキ」が、いつまでも人間と一緒に暮らせるように願い、自分たちがしなければいけないこと、できることを考え実行してくれたらと思います。自然の中で走り回るメンバーたちは、生き生きして素晴らしい笑顔でした。
イオン奈良
チアーズクラブ
コーディネーター
工藤 須美子
日根野イオンチアーズクラブ
金剛山「冬の雪山自然観察」に行きました。
日根野イオンチアーズクラブは、関西国際空港のある泉佐野市にあり、メンバー22名・サポーター5名・コーディネーター3名で活動しています。
そして、1月18日、金剛山の「冬の雪山観察」に行きました。メンバーがずっと憧れていた雪山です。金剛山はこの時期、大阪府下で唯一積雪を楽しむことが出来る山です。前日には雪が積もり、活動当日は晴天。風もなく、絶好の「チアーズ活動」日和となりました。
ロープウェイに乗り、目の前に雪山が現れると、メンバーから歓声がおきました。そして、樹氷輝く山の道を歩き、真っ白な世界に包まれました。つららの観察やソリ滑り、めったに雪を見ることが出来ないメンバーは大興奮です。また、金剛山はマイナス4℃。冬山の厳しさも体験しました。凍った道はすべらないように、靴に縄を巻きました。毛糸の手袋は雪が凍りついて、とても冷たくなりました。そして、活動の後、「また行きたい!」「またやりたい!」「初めての発見!」と振り返りの感想がありました。いつも年齢に応じた気づきがあるのです。
こうして今年1年間、日根野イオンチアーズクラブは、四季の自然体験を通じて、自然の偉大さや素晴らしさ、そして厳しさを肌で感じることが出来ました。私たちはこれからも、メンバーの瞳がキラキラと雪のように輝くことを願っています。

【小学6年】女子

【小学6年】女子

【小学6年】女子

コーディネーターよりひとこと
私たち日根野イオンチアーズクラブは、2014年のテーマ「太陽と自然」について、1年間活動をおこないました。今年の活動の中心は、開園前から参加させていただいている泉佐野丘陵緑地(2014年夏開園)でした。ここでは、パーククラブのレンジャーさんのサポートのもと、四季を通じて様々な植物・自然について学習しました。外来植物の駆除を一生懸命おこなったことで、日本原種のものを守ることの大切さ、地道な活動で公園が守られ、作られていくことを学びました。
そして、2014年度最後の店外活動で、金剛山雪山体験を企画しました。雪化粧の山に一同大興奮!通常では体験できない環境で、雪の中を歩くことの大変さ、雪遊びを通じてメンバーたちは、譲り合うこと、順序を守ること、また、太陽が出ていると暖かいなど、様々なことを学びました。
これからも、地元の泉佐野丘陵緑地での公園作りに参加していくことで、地域のことや、地球の環境問題に関心を持ってほしいと思います。メンバーの笑顔が多く見られるような、楽しく学べる企画を考えていきたいです。
イオン日根野
チアーズクラブ
コーディネーター
大門 久子

鴻池イオンチアーズクラブ
「水とゴミの行方」シリーズ
今年のテーマは「ゴミ」ということで、生活用水などの身近な水と、そのゴミや汚れが どうなっているのかを知ろうと、シリーズ企画「水とゴミの行方」の活動をスタートしました。
最初に、下水道の働きを楽しく知ることのできる「下水道科学館」へ行きました。
2回目の活動では、店舗近隣の路上のゴミ拾いをしながら水路や川の水も採取して歩きました。途中に下水処理水を利用して整備されたせせらぎ水路もあり、メンバーたちは、メダカやアメンボの動きを追いながら小さな自然を楽しんでいました。その後、持ち帰ったゴミを広げて採取場所によるゴミの内容や量の比較をして感想を話し合い、採取した水の水質実験をしました。見た目は濁っていてけしてきれいだろうとは思っていなかった近隣の川の水を汲み上げてみると、意外に透明度が高く、余り汚れていないことがわかりました。下水処理が進んでいるおかげなのでしょうか?そんな川面には、沢山のプラスチックなどのゴミが浮かんで流れていました。
3回目は、油による生活排水汚染を減らすためにできることを考えながら、廃油を利用して石けんを作りました。メンバーたちには格好のしゃぼん玉遊びの材料です。
4回目は、下水の汚泥を処理して、きれいな砂状のスラグにする「スラッジセンター」の見学をしました。高度な施設で汚泥が大変コンパクトにはなりましたが、まだ有効利用でききれていないことが課題とのことでした。この他、「防災センター」で視聴した東日本大震災の映像からは、改めて津波の恐ろしさを感じさせられると共に、がれきとなった膨大な廃棄物の事を考えずにおられませんでした。今は、早期復興を願うばかりです。また、「海遊館」では、クラゲと間違ってビニール袋を食べてしまうカメの話など、海に漂うゴミが多くの生物の命を脅かしている話を聞きました。私達が何気なくゴミにしてしまったものが、生命を脅かすのです。「ゴミを出すのは人間しかいない」というフレーズが頭をよぎります。
チアーズ活動は気付きの場です。ひとつの気づきが次の気付きに繋がっていきます。春休みに入ったら、近くにある「鴻池水みらいセンター」へ出かけようと思っています。

【小学3年】男子

募金活動をしたのは、初めてだったので、入って良かったと思います。
【小学2年】男子

【小学5年】女子

なかなか行けない所にも行けて勉強になるチアーズに入って良かったと思いました。
コーディネーターよりひとこと
今年のテーマは「ゴミ」。イオン鴻池店の近くを流れる川を何気なく眺めていると、様々な浮遊物が流れていきました。それがテーマと結びつき、少しシリーズ的に企画してみようと思うきっかけとなりました。活動を振り返ってみると、「震災とゴミ」や「海遊館」見学の企画までがこのシリーズと関連していることに気付かされました。
チアーズの子供たちと活動をすると、新たな発見があります。
他人事ではなく、先送りなどしていられない環境問題…これは、大変な活動に足を突っ込んだと思いつつも、それ以上に得られるものの大きさに引き込まれて、様々な気付きの度に考えたり調べたりしながら、楽しむように活動をしています。
鴻池イオンチアーズクラブは、2011年7月に結成スタートしました。まだ子供たちと共に考えながら手探りで進めているといった状態ですが、さまざまな発見や気付きの揺さぶりが、メンバーを通してより多くの子供たちに、そして大人たちにと広がって行けばと願って、今後も活動を続けていきたいと思っています。
今日の笑顔以上の明日の笑顔を求めて、一歩ずつ進んでいきます。
イオン鴻池
チアーズクラブ
コーディネーター
藤原 哉子
